環境にやさしい市バス

市バスの取り組み

交通局では、大気環境の改善・地球温暖化防止に配慮した「環境にやさしいバス事業」を推進しています。近年では、排出ガスが少ないクリーンなエンジンを搭載した車両(最新排出ガス規制適合車)に順次更新し、既に導入済みのハイブリッドバスについても活用しています。
上記に加えて、2023年には、水素スマートシティ神戸構想の実現に寄与するべく、二酸化炭素やガスを一切排出しない水素バス(燃料電池バス)を導入しました。
また、アイドリング・ストップ運動(無駄なアイドリングをなくし、地球温暖化の原因となっている排出ガスの低減を図ること)の継続、更新車両にはアイドリング・ストップ&スタートシステム装着車(車両の停止・発進に合わせて、エンジンを自動停止・自動始動するシステム)を導入しています。

ハイブリッドノンステップバス

ハイブリッドバスは、エンジンに加え発電機兼モーターを搭載しており、減速・制動時に電気を発電機でバッテリーに充電を行い、発進・加速時や走行時の大きな力が必要な時に充電した電気を使用してモーターを回転させてエンジンの負担を軽減しています。走行条件によっては、ハイブリッドでない車両と比べて燃費が約10%向上し、経費節減はもとより、CO2削減の点においても環境に貢献しています。しかし、エンジンとモーターの2つの動力を搭載しているため、重量が大きく構造も複雑です。また、車両価格も一般ディーゼルバスに比べると割高で、充電用バッテリーの交換も数年毎に行う必要があるため、ランニングコストがかかるというデメリットもあります。交通局では、平成20年度(2008年)、21年度(2009年)、24年度(2012年)、27年度(2015年)にハイブリッドノンステップバスを導入しました。
現在、松原営業所に3両、西神営業所に5両が在籍しています。※2024年7月24日現在

水素バス(燃料電池バス)

水素バス(燃料電池バス)は空気中の酸素と水素を用いて発電し、モーターを回転させて走行します。発電する際、CO2はもちろん、NOx(窒素酸化物)やSOx(硫黄酸化物)、粒子状物質も一切排出せず、水だけが排出されます。また、災害時には移動式の大型発電機として運用でき、一回の水素充填で避難所4.5日分の電力を供給することが可能です。
しかし、水素バス(燃料電池バス)はディーゼルバスと比べると一回の水素充填で走行できる距離が短く、長い坂道を走行することができません。さらには、水素ステーションの数が少ないために、運行できる路線が限られています。
現在、中央営業所に1両が在籍しています。※2024年7月24日現在

アイドリング・ストップ&スタートシステム

アイドリング・ストップ&スタートシステム(以下ISS)は、車両の停止・発進に合わせてエンジンを自動停止・自動始動するシステムです。無駄なアイドリングをなくし、燃費の向上やCO2排出の低減を図ります。現在、ISSを搭載した車両は484両(ディーゼル車全体の100%)あり、今後も継続して導入します。

環境にやさしいバスの導入実績

神戸市交通局の人にやさしいバスの導入状況は下表のとおりです。

年度導入内容など
1973年(昭和48年度)電気バス4両
1990年(平成2年度)ディーゼル電気式ハイブリッドバス(HIMR)1両
1993年(平成5年度)ディーゼル蓄圧式ハイブリッドバスa(MBECS)1両
1994年(平成6年度)CNGバス(圧縮天然ガスバス)1両
1998年(平成10年度)アイドリング・ストップ&スタートシステム(ISS)車26両
1999年(平成11年度)ISS車54両
2000年(平成12年度)CNGバス4両・ISS車33両
2001年(平成13年度)CNGバス1両・ISS車29両・既存車両に酸化触媒装着2基
2002年(平成14年度)CNGバス3両・ISS車31両・既存車両にDPF装着4基
2003年(平成15年度)CNGバス2両・ISS車36両・既存車両にDPF装着6基
2004年(平成16年度)CNGバス2両・ISS車32両・既存車両にDPF装着6基
2005年(平成17年度)CNGバス2両
2006年(平成18年度)CNGバス3両
2007年(平成19年度)CNGバス3両
2008年(平成20年度)ハイブリッドノンステップバス1両・CNGバス1両
2009年(平成21年度)ハイブリッドノンステップバス2両
2012年(平成24年度)ハイブリッドノンステップバス1両
2015年(平成27年度)ハイブリッドノンステップバス4両
2022年(令和4年度)水素バス(燃料電池バス)1両

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