のりもの

【のりもの図鑑 #04】水素バス〜人にやさしく、街にやさしく〜

神戸市交通局 2025/5/28

神戸の街を支える重要な交通手段として、長い歴史と進化を重ねてきた神戸市バス。1930(昭和5)年に運行を開始して以来、市民の足として活躍し続けています。

交通局では、大気環境の改善・地球温暖化防止に配慮した「環境にやさしいバス事業」を推進しています。近年では、排出ガスが少ないクリーンなエンジンを搭載した車両(最新排出ガス規制適合車)に順次更新し、既に導入済みのハイブリッドバスについても活用しています。さらに2023(令和5)年には、水素スマートシティ神戸構想の実現のため、二酸化炭素やガスを一切排出しない水素バス(燃料電池バス)を導入しました。

水素バス(燃料電池バス)の登場!

神戸市バス全464両(2025年4月15日時点)のうち、中央営業所に1両だけ在籍している水素バス(燃料電池バス)。水素バスは、走行中にCO2を一切排出せず、電気で走る未来型のエコバスです。水素を燃料とし、化学反応で発電して走る仕組みは、まさに次世代の公共交通の姿!街ゆく多くの人に水素のイメージを持ってもらえるように、伝統ある緑のカラーをあえて捨てて、近未来感のある明るい青×黒×白のカラーリングにしました。神戸の街を縦横無尽に走りながら、地球環境への負担を減らし、クリーンな未来を目指します。

実は、従来のディーゼルバスと比べて騒音が少なく、乗り心地も快適なのが水素バスの特徴です。バス特有の大きな振動がなく、車酔いしにくいバスといっても過言ではありません。車内のスペースも広々としており、車イスやベビーカーでも安心です。

またバス自体が巨大なバッテリー機能を搭載しており、なんと一般的な避難所の4.5日分の電力を供給できるなど、災害時の救世主にもなります!

一方で、水素バスは、従来のディーゼルバスと比べると急な坂道が苦手だったり、一回の水素充填で走行できる距離が短かったり、導入費用が高額だったりといった課題もあるので、国や兵庫県が中心となって、普及のための取り組みを進めています。

しかし「環境にやさしいバス」として、市民の生活を支えながら環境保護にも貢献する神戸市の取り組みは、全国的にも注目されています。持続可能な社会を実現するための大きな一歩であり、これからの時代を象徴する公共交通の姿です。

神戸市バスは、これからも環境と人にやさしい移動手段として進化し続けます。未来への希望を乗せて走る水素バスとともに、神戸の街をもっと魅力的に、もっとクリーンに。

沿線NAVI編集部

神戸市交通局から委託を受けた民間企業が運営しています。神戸市交通局沿線の魅力や、市バス・地下鉄を身近に感じていただける情報をお届けしています。

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