名谷車両基地

名谷車両基地

神戸市営地下鉄は、1977年(昭和52年)3月に名谷~新長田間(5.7km)の部分開業を行い、その後3期にわたり延伸。1988年(昭和62年)3月に西神中央~新神戸(22.7km)の全線が開通しました。(この区間を「西神・山手線」と呼んでいます。)
1988年(昭和63年)4月からは、北神急行電鉄株式会社(新神戸~谷上間)と相互直通運転を行っていました。2020年(令和2年)6月1日より、北神急行電鉄株式会社の市営化に伴い、一体的運行が開始しました。
車両は4両×6編成(計24両)からスタートし、現在は6両×29編成(174両)を保有しています。
名谷車両基地は1977年(昭和52年)2月に建設し、翌年車両工場が完成した後、車両数の増加に伴って留置線を増設してきましたが、車両収容能力が限界に達したため「西神車庫」を建設。1993年(平成5年)10月に供用を開始しました。
名谷車両基地内には、地下鉄の車両を安全・正確・快適に運行維持するための建物として、総合事務所、車両工場、検車場のほか、保線作業場、電気作業場、職員研修所も併設されております。総合事務所には地下鉄車両課、施設課保線区、電気システム課電気区、研修所が入っています。

所在地

〒654-0155 神戸市須磨区西落合2丁目3番1号

敷地面積

全体有効面積約55,000平米
車両関係面積約45,000平米
車両工場約6,800平米
検車庫約4,000平米

収容能力

6両×18編成

車両工場で行う作業

車両工場では、車体吊上げ用クレーン、牽引車、集塵装置、塗装装置などの検修設備を備え、下記の定期検査や車両の改造・塗装などを実施しています。

重要部検査

重要部検査は、4年または走行距離60万kmを超えない期間のいずれか短い期間ごとに、電車の動力発生装置、走行装置、ブレーキ装置など、重要な装置の主要部分を検査します。

全般検査

全般検査は、8年を超えない期間ごとに電車全般について検査します。

臨時検査

臨時検査は、次に該当する場合に検査します。

  • 新製又は購入した場合。
  • 重要な改造又は修繕をした場合。
  • 脱線その他の運転事故が発生した電車を使用する場合。
  • 使用を休止した車両を使用する場合。
  • その他必要がある場合。

検車場で行う作業

検車場は、臨時検査線1線を含む4線の検査線、電車総合検査装置(ACT)、信号扱い室などがあり、下記の検査と車両故障の修理、車輪転削、洗車、清掃などを実施しています。

列車検査

列車検査は、電車の運行状況に応じて、10日を超えない期間ごとに電車の主要部分について外部から検査します。

月検査(状態・機能検査)

月検査は、3か月を超えない期間ごとに、電車の状態及び機能を検査します。

随時修繕

電車が故障した場合、故障原因を調べたり、修繕や故障機器の取り替えなどを随時行います。

その他の作業

車両基地では、定期検査や修繕のほか、車輪転削、電車の清掃作業なども行います。

車両の洗浄

回転ブラシとノズルから噴射する洗浄水で車体外板の洗浄を行う装置があり、車体を低速で走行させながら、自動的に洗浄することができます。

車両の清掃

車内の床、壁面、窓などは、作業員の手で清掃します。

車輪の削正

摩耗したり滑走などにより変形した車輪踏面を削正し正規の形状に戻します。
車輪・台車を車体に取り付けた状態で作業ができます。

神戸市電の保存

基地内には、1971年3月まで神戸市内を走っていた市電2両と関連機器が保存されています。

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