市バス重大事故
神戸市バスは、2019年4月21日(日曜)、JR三ノ宮駅前(地下鉄三宮駅前停留所近く)の横断歩道で9名の方を死傷させる重大事故を発生させました。痛恨の極みであり、お亡くなりになられた2名の方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様、お怪我をされた方々、そのご家族の皆様、市民の皆様に改めて深くお詫び申し上げます。
このような事故を二度と起こさない、絶対に安全な市バスとするため、基本動作の徹底、安全意識の向上とその実践に絶えず取り組みます。
この事故を忘れることなく、常に安全意識の拠り所とするため、毎年4月16日から5月15日を「市バス事故ゼロ・安全安心運転推進月間」とし、市バス運行に携わるすべての職員に安全運行に対する意識を徹底してまいります。
プロとしての仕事を全うして安全・安心な運行を提供することで、皆様からの信頼を取り戻すべく総力を挙げて取り組んでまいります。
事故概要
日時
2019年4月21日(日曜)14時02分頃
発生場所
神戸市中央区布引町4丁目1-1 地下鉄三宮駅前南行き停留所付近
事故当時の状況
市バス64系統の神戸北町13時19分発三宮行きにおいて、地下鉄三宮駅前停留所にて乗客の降車扱い完了後、バス側が赤信号であるにも関わらず発車。歩行者側が青信号の横断歩道を、バスはそのまま進み横断中の方数名と接触、停止せず右側車線まで進行し、ガードレールに接触しながら約15メートル先で停車。事故当時、車内乗客はなし。死亡者2名、重軽傷者7名。
再発防止策
研修の強化
- 基本動作の徹底、運輸の安全の向上のため、外部講師による緊急教育研修(事故直後)
- 直営営業所の運転士に対し、小集団討議により危険箇所を共有し安全意識を高めるほか、添乗調査の項目を細分化し、自らの運転に気付きを与える研修を継続的に実施
- 営業所毎の事故の特徴や事故の多発する地点などを分析して、営業所の管理職が乗務員に対し指導・教育する事故分析研修
- 営業所の運行管理の体制を強化し、運行管理者の責務、技術の向上を図ることを目的に、管理者・運行管理者への研修の定期実施
- 事故の事実を改めて認識し、交通局の全ての職員に「安全はすべてに優先する」ことを考え実践し続けることを目的とした研修施設を設置
マニュアルの見直し
従来のマニュアルをヒューマンエラーを前提にした「運転操作マニュアル」として見直し
健康管理体制の強化
- 服薬調査
- 保健師による健康管理(健康指導)の強化
- 健康診断での所見を有する職員を対象に脳ドックの実施
- 再任用運転士の採用時における「運転者適齢診断」(自動車事故対策機構(NASVA))受診
ハード面における安全性の強化
- 衝突の危険(車間距離・追突の危険性・歩行者の横断・車線逸脱など)が迫ると、警報音と専用モニターへの表示により運転士に知らせる装置を一部バス車両に設置
- サイドブレーキを引かずにシートベルトを外した場合、警報音が鳴り、乗務員に注意を促す装置をバス車両に設置
- ドライブレコーダー機能向上、デジタルタコグラフ設置による運転行動の把握とこれらを活用した実践的な指導実施(順次更新、設置)