異国情緒あふれる美しい港町として知られ、中華料理、イタリア料理、フランス料理など、様々な国の食文化が深く浸透している神戸市。東西の文化が融合し、独自の発展を遂げた神戸の食は、訪れる人々を魅了し続けています。

神戸市が飲食店を称える取り組みもあります。代表となる「神戸名店百選」では、市民の推薦によって阪神･淡路大震災や新型コロナウイルス感染症など、私たちの生活が一変するほどの大きな危機を、たゆまぬ飲食経営者の努力によって乗り越え、市民に愛され続けるお店を表彰しています。 今回は、その神戸名店百選に選ばれている飲食店から、市営地下鉄海岸線沿い、長田区にあるお店をピックアップしました。

おいしさの秘密は「水」にあり？！商店街の老舗和食店

1949年に創業した老舗。創業当初はぜんざいを提供していましたが、その後、日本食をベースにうどんやそばなどの麺類、寿司などを提供するように。「毎日食べても飽きない味」と地元を中心に評判が広まりました。人気の秘密は、化学調味料や添加物を使わないことと、料理に使う水をすべてアルカリイオン水にしていること。うどんやそばには、天然の利尻昆布と削りたての鰹節を使った上質な出汁を使用することで、おいしく身体に良い一品に仕上げています。

長田区で出石そばの伝統を堪能！300年の歴史を味わおう

豊岡市出石町の郷土料理として、300年以上もの歴史を持つ出石そばを提供。手塩皿に挽きたて・打ちたて・湯掻きたての艶やかなそばを盛るという、出石そばならではのスタイルを守っています。熟練の技で水のみを使い、コシと風味を最大限に引き出したそばと、北海道産の最高級利尻昆布や鰹節、さば、うるめを使ったこだわりの出汁、薬味で味わうシンプルな食べ方が特長です。化学調味料や添加物を使わない、安心安全なおいしさが、そば好きの心を掴んでいます。

大人数も大歓迎！神戸食材×北京料理を結ぶ名店

最大300名までの宴会から、少人数向けの個室まで、お客様の様々なシーンに合わせて本格的な北京料理を楽しめる名店です。1937年に創業し、かつては神戸デパートの7階で営業していた時期もありました。阪神・淡路大震災から5年後、アスタくにづか1番館で営業を再開後も、北京料理の伝統を受け継ぎながら、新鮮な神戸産食材をふんだんに使った料理を提供し続けています。コース料理はもちろん、北京ダックなどのアラカルトメニューも100種類以上と豊富で、リピーターも飽きさせません。

長田区は、神戸市内でもバラエティー豊かな食文化が深く根付いた地域です。今回ご紹介した3店の他にも、こなもん文化から生まれた長田焼きやすじ焼き、そばめしなどを提供するお好み焼き店、コリアンタウン周辺の韓国料理店など、多彩な食を楽しめます。これらの食文化は、単に食事を提供するだけでなく、文化交流の場としても重要な役割を担っています。

いかがでしょうか？長田区は、あなたの五感を刺激する、忘れられない食体験が待っています。ぜひ一度、長田区を訪れてみてください。